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洋上救急事業

海上の傷病者を救う世界唯一のシステム“海の救急医療”。
昭和60年の設立以来、出動は920件、救助人員は953名を数えます。
(令和元年8月31日現在)


洋上救急の概要(動画)

 下記より洋上救急の概要(動画)を見ることができます。

洋上における医師の派遣は、人命救助と船員福祉という人道的観点にたって1985年10月より日本水難救済会の事業として開始されています。
洋上救急事業は、医師を洋上へ派遣して、救急医療を提供する世界で唯一のシステムです。
本動画は、洋上救急の概要をまとめた動画です。
なお、洋上救急の概要(英語版)もYouTubeで聴取することができます。


船舶で傷病者が発生すると…

 我が国の周辺海域においては、遥か洋上の船舶内で傷病者等が発生し、緊急に医師の加療を必要とする場合、海上保安庁の巡視船・航空機等で医師・看護師等をその船舶まで急送して応急治療を行いつつ、最寄りの病院に救急搬送しています。

通報から救急まで

慣熟訓練

 洋上救急では、医師や看護師は巡視船やヘリコプターに乗組み、遥か洋上まで出動し、厳しい自然条件や巡視船・ヘリコプターの動揺、騒音等の悪条件下における救命治療が必要とされます。
 このため、全国各地域では多数の医師・看護師が訓練に参加し、ヘリコプタ−等に搭乗して訓練を行うなど、現場の状況を実際に体験して出動に備えています。



ヘリコプター搭乗訓練ヘリコプター搭乗訓練
 洋上救急の現場に向かうヘリコプターに搭乗する際の注意事項等を訓練時に確認しておくことが重要です。





ヘリコプター機内での処置訓練ヘリコプター機内での処置訓練
 機内は狭く騒音や振動が伴うので訓練時に状況を体験しておくことが重要です。

(写真提供:海上保安庁)


出動事例

  • 令和元年6月10日 17:15発生
    【発生位置】
     南大東島から真方位160度42海里付近海域
    【船種等】
     貨物船(総トン数44,113トン 乗員24名)
    【傷病者】
     男性 25歳 見習機関士(インド国籍)
    【傷病名】
     虫垂炎
    【出動医療機関、医師等】
     沖縄赤十字病院(医師1名)
    【出動勢力】
     第十一管区海上保安本部 那覇航空基地 ヘリコプターMH975
     機動救難士2名


    【洋上救急活動状況】
     令和元年6月10日午後5時15分頃、南大東島から真方位160度42海里付近を航行中のインド船籍貨物船から「船内で急患(胃の痛みを訴えている)が発生している。会社医師から虫垂炎の可能性があるので緊急の搬送が必要との診断を受けたので、救助してほしい。」と洋上救急の要請が第十一管区海上保安本部運用司令センターにあった。
     同通報を受け、第十一管区海上保安本部は沖縄赤十字病院へ洋上救急の要請を行った。
     同日午後6時0分に医師1名及び機動救難士2名が同乗した那覇航空基地所属ヘリコプターMH975が那覇航空基地を出発しようとしたが、天候不良により出発が出来ず、天候回復まで待機した。
     翌11日午前11時33分、医師1名及び機動救難士2名が同乗し、MH975が那覇航空基地を出発、午前11時50分、該船と会合、傷病者の収容開始し、午後0時16分、傷病者を機内へ収容。午後0時55分、那覇航空基地着、傷病者を救急車へ引き継いだ。


    船上で傷病者の搬送準備をする機動救難士ヘリコプター機内での医師による応急措置
    (写真提供:海上保安庁)

  • 令和元年5月22日 21:50発生
    【発生位置】
     金華山沖南東315海里付近海域
    【船種等】
     まぐろ延縄漁船(総トン数25.62トン 乗員5名)
    【傷病者】
     男性 56歳 機関長(台湾籍)
    【傷病名】
     肝硬変、意識障害、貧血、低血糖
    【出動医療機関、医師等】
     石巻赤十字病院(医師1名 看護師1名)
    【出動勢力】
     宮城海上保安部 巡視船くりこま
     航空自衛隊松島基地
     救難ヘリコプターUH-60J 救難捜索機U-125A


    【洋上救急活動状況】
     令和元年5月22日午後9時50分頃、「金華山沖南東315海里付近を航行中の台湾船籍まぐろはえ縄漁船の機関長が肝臓の持病により意識が混濁しており、ヘリコプターによる救助を要請する。」との洋上救急の要請が台北駐日経済代表処から第二管海上保安本部運用司令センターにあった。
     第二管区海上保安本部は、直ちに宮城海上保安部巡視船「くりこま」を発動させ、また、航空自衛隊に災害派遣要請を実施するとともに、石巻赤十字病院へ医師等の派遣要請を実施した。
     石巻赤十字病院から医師等の派遣の承諾が得られ、航空自衛隊への災害派遣要請が受理されたことから、5月24日午前8時14分、医師1名と看護師1名が同乗した航空自衛隊救難ヘリコプターUH-60Jが松島基地を出発。午前9時50分、UH-60Jが該船と会合し、傷病者の吊り上げを開始。同午前10時23分に傷病者を収容し、現場を出発、午後0時9分航空自衛隊松島基地に到着し、午後0時19分、傷病者を救急車へ引き継ぎ、石巻赤十字病院へ搬送した。


    傷病者の吊上げ作業中の航空自衛隊
    救難ヘリコプターUH-60J
    ヘリコプター内での傷病者診療状況
    (写真提供:航空自衛隊)

  • 令和元年5月12日 00:28発生
    【発生位置】
     南鳥島南東約480海里付近海域
    【船種等】
     まぐろ延縄漁船(総トン数99トン 乗員11名)
    【傷病者】
     男性 43歳 機関員(インドネシア国籍)
    【傷病名】
     腎不全
    【出動医療機関、医師等】
     東海大学医学部付属病院(医師2名、看護師1名)
    【出動勢力】
     海上自衛隊厚木基地 救難飛行艇US-2 航空機 P-1


    【洋上救急活動状況】
      令和元年5月12日午前0時28 分頃、南鳥島南東約480 海里付近にて操業中の漁船船長から「本船の機関員が意識もうろう、顔、足がむくみ、医療助言を受けたところ、早急に病院へ搬送が必要との指示があり救助をお願いします。」と洋上救急の要請が海上保安庁運用司令センターへあった。発生場所が遠方であるため、海上自衛隊へ災害派遣要請を実施し、東海大学付属病院へ医師等の派遣要請を実施したが、海上自衛隊から現場海域の気象海象を勘案し、該船との会合は13日早朝とする旨回答があった。
     12日午後11時52分海上自衛隊厚木基地所属救難飛行艇US-2に東海大学医師2名、看護師1名が同乗し、厚木基地を出発、13日午前5時45分該船と会合、午前7時5分傷病者を収容、現場発。午後1時38分厚木基地に到着、救急車で東海大学付属病院向け搬送した。



  • 令和元年5月7日 18:40発生
    【発生位置】
     沖縄本島北東11海里付近海域
    【船種等】
     観測船(総トン数1,483トン 乗員29名)
    【傷病者】
     男性 42歳 観測員(日本国籍)
    【傷病名】
     心肺機能停止(CPA)
    【出動医療機関、医師等】
     浦添総合病院(医師1名)
    【出動勢力】
     第十一管区海上保安本部 那覇航空基地 ヘリコプターMH974 固定翼機MA721
     機動救難士2名


    【洋上救急活動状況】
     令和元年5月7日午後6時50分頃、気象庁海洋観測船から「船内にて乗船者1名が倒れ、現在、意識なく、AED、心臓マッサージ、人口呼吸を実施中、緊急搬送してほしい。」と、洋上救急の要請が第十一管区海上保安本部運用司令センターにあり、浦添総合病院から医師1名が第十一管区海上保安本部那覇航空基地所属のヘリコプターに同乗し、午後8時22分那覇航空基地を出発。午後9時4分頃、該船と会合し、患者を吊上げ収容。午後9時35分那覇航空基地に到着、傷病者を待機中の救急隊へ引き継いだ。



  • 令和元年5月3日 06:10発生
    【発生位置】
     金華山灯台から真方位121度444海里付近
    【船種等】
     自動車運搬船(総トン数58,767トン 乗員22名)
    【傷病者】
     男性 56歳 機関長(ウクライナ国籍)
    【傷病名】
     心肺停止、脳梗塞及び誤臙性肺炎
    【出動医療機関、医師等】
     東海大学医学部付属病院(医師2名、看護師1名)
    【出動勢力】
     宮城海上保安部 巡視船くりこま
     海上自衛隊 救難飛行艇US-2 航空機 P-1


    【洋上救急活動状況】
     令和元年5月3日午前7時30分、金華山灯台から真方位121度444海里付近を航行中のバハマ船籍自動車運搬船から、インマルサット電話により「本船の機関長が転落して体が動かせないため、ヘリコプターによる救助を要請する。」と洋上救急の要請が第二管区海上保安本部運用司令センターにあった。
     第二管区海上保安本部は宮城海上保安部巡視船「くりこま」を発動させ、また、海上自衛隊に災害派遣要請を実施するとともに、東海大学医学部付属病院へ医師等の派遣要請を実施した。
     午前9時58分東海大学付属病院から医師等の派遣の承諾が得られ、午前11時0分に海上自衛隊への災害派遣要請が受理されたことから、午後1時25分、医師2名と看護師1名が同乗した海上自衛隊救難飛行艇US-2が厚木基地を出発。午後3時58分、US-2が該船の付近海域に着水。午後4時37分に傷病者を収容し、午後5時56分現場海域を離水、午後6時34分厚木基地に到着、傷病者を救急車へ引き継ぎ、東海大学付属病院へ搬送した。


    自動車運搬船の付近に着水して傷病者を
    収容する海上自衛隊救難飛行艇US-2
    (写真提供:海上自衛隊)

  • 令和元年5月1日 11:30発生
    【発生位置】
     経ヶ岬から335度約107海里付近海域
    【船種等】
     コンテナ船(総トン数143,521トン 乗員25名)
    【傷病者】
     男性 34歳 一等機関士(モンテネグロ国籍)
    【傷病名】
     左手の強度熱傷及び一部裂傷
    【出動医療機関、医師等】
     金沢医科大学病院(医師1名、看護師1名)
    【出動勢力】
     航空自衛隊小松救難隊 救難ヘリコプターUH-60J 救難捜索機U-125A


    【洋上救急活動状況】
     令和元年5月1日午前11時30分頃、機関室内の焼却炉の修理を一人で行った後、試運転を実施中に焼却炉の扉に誤って自身の左手を挟み、高温に熱せられた状態で強度の熱傷を負ったとのことから午後1時4分頃、日本の代理店担当者から洋上救急の要請が海上保安庁運用司令センターへあった。発生場所が遠方であるため、航空自衛隊小松救難隊へ災害派遣要請を行うとともに、金沢医科大学付属病院へ医師等の派遣要請を実施。午後11時47分、医師1名、看護師1名が同乗した航空自衛隊小松基地所属の救難ヘリコプターUH-60Jが小松基地を出発、2日午前1時20分該船と会合、傷病者を収容し、午前1時39分、小松基地に到着、傷病者を救急隊へ引き継いだ。



  • 平成31年4月27日 17:00発生
    【発生位置】
     屋久島西方約64キロメートル付近海上
    【船種等】
     旅客船(総トン数135,500トン 乗客数 4,458名 乗務員数 1,252名)
    【傷病者】
     男性 63歳 乗客(デンマーク国籍)
    【傷病名】
     心房粗動
    【出動医療機関、医師等】
     社会医療法人 緑泉会 米盛病院(医師2名)
    【出動勢力】
     第十管区海上保安本部 巡視船おおすみ さつかぜ  ヘリコプターMH977
     機動救難士3名


    【洋上救急活動状況】
     4月27日17時13分頃、屋久島西方約64キロメートルの海上を航行中のイタリア籍大型客船から「乗客のデンマーク人の男性が心臓発作を起こしたため、ボートでの搬送をお願いする。」との通報があり、洋上救急対応となったもの。
     船医の判断により、患者への負担を考慮し、ヘリでの搬送ではなく、船艇での搬送となった。
     19時30分巡視艇さつかぜに米盛病院医師2名を乗船させ鹿児島港を出港、19時59分鹿児島基地MH977(機動救難士3名同乗)が基地出発した。
     20時25分MH977が該船と会合し機動救難士3名が降下、20時40分さつかぜが該船と会合し医師2名が移乗し、21時20分さつかぜへ患者を揚収した。
     22時43分さつかぜが鹿児島港へ入港し、米盛病院ドクターカーへ引継ぎ、22時53分同病院へ到着した。



  • 平成31年4月15日 07:13発生
    【発生位置】
     母島西方約86海里付近海域
    【船種等】
     漁船(総トン数1350トン 乗員27名)
    【傷病者】
     男性 25歳 機関士(日本国籍)
    【傷病名】
     左地気胸
    【出動医療機関、医師等】
     日本医科大学付属病院(医師2名)
    【出動勢力】
     第三管区海上保安本部 羽田航空基地 ジェット飛行機LAJ500
     特殊救難隊2名
     海上自衛隊 救難ヘリコプターUH-60J


    【洋上救急活動状況】
     平成31年4月15日午前7時13分頃、母島西方約86海里付近を航行中のミクロネシア船籍漁船(乗員27名、日本人11名、インドネシア人10名、ミクロネシア人6名)の船主から、「船内で機関士が歩行困難等のため搬送が必要」と洋上救急の要請が海上保安庁運用司令センターへあった。
     発生位置が遠方のため、午前9時10分、海上保安庁から海上自衛隊に対して災害派遣要請を行い、同9時32分海上自衛隊硫黄島分遺隊所属ヘリコプターUH-60Jが硫黄島航空基地を出発、該船に会合、10時43分傷病者を機内へ収容し、硫黄島基地着陸。一方、第三管区海上保安本部羽田航空基地から午前9時45分日本医科大学付属病院医師2名が同乗した航空機LAJ500が羽田空港を出発。午後0時25分硫黄島到着、傷病者を海上自衛隊硫黄島分遺隊からLAJ500へ引継ぎ、収容し、0時46分硫黄島を出発。午後2時44分羽田航空基地着、同午後2時50分、傷病者を東京消防庁の救急車へ引き継いだ。



    海上自衛隊硫黄島基地にて、海上保安庁航空機
    へ傷病者を引継ぎ

  • 平成31年2月28日 10:40発生
    【発生位置】
     沖縄本島北西130海里付近海域
    【船種等】
     旅客船(総トン数 115,906トン 乗員1,095名 乗客2,805名)
    【傷病者】
     男性 75歳 乗客(日本国籍)
    【傷病名】
     うっ血性心不全
    【出動医療機関、医師等】
     南部徳洲会病院(医師1名)
    【出動勢力】
     第十一管区海上保安本部
     ヘリコプターMH911
     機動救難士2名



    【洋上救急活動状況】
     平成31年2月28日午前10時40分、沖縄本島北西130海里付近を航行中のイギリスの大型旅客船の船舶代理店担当者から「旅客船内で急患(咳と出血)が発生した。」と洋上救急の要請が第十一管区海上保安本部運用司令センターにあった。
     午後2時30分、南部徳州会病院の医師1名及び第十一管区海上保安本部那覇航空基地所属の機動救難士2名が同乗したヘリコプターMH911が那覇航空基地を出発。
     同午後3時45分、大型旅客船に到着、乗客の傷病者をヘリコプター機内へ収容し、現場を出発。午後4時36分那覇航空基地に到着し、傷病者を救急車へ引き継いだ。



    ヘリコプター機内での医師による傷病者の応急処置




洋上救急発生海域図(令和元年8月31日現在 920件)

洋上救急海域図

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