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洋上救急事業

海上の傷病者を救う世界唯一のシステム“海の救急医療”。
昭和60年の設立以来、出動は836件、救助人員は865名を数えます。
(平成28年8月11日現在)


洋上救急の概要(動画)

 下記より洋上救急の概要(動画)を見ることができます。

洋上における医師の派遣は、人命救助と船員福祉という人道的観点にたって1985年10月より日本水難救済会の事業として開始されています。
洋上救急事業は、医師を洋上へ派遣して、救急医療を提供する世界で唯一のシステムです。
本動画は、洋上救急の概要をまとめた動画です。
なお、洋上救急の概要(英語版)もYouTubeで聴取することができます。


船舶で傷病者が発生すると…

 我が国の周辺海域においては、遥か洋上の船舶内で傷病者等が発生し、緊急に医師の加療を必要とする場合、海上保安庁の巡視船・航空機等で医師・看護師等をその船舶まで急送して応急治療を行いつつ、最寄りの病院に救急搬送しています。

通報から救急まで

慣熟訓練

 洋上救急では、医師や看護師は巡視船やヘリコプターに乗組み、遥か洋上まで出動し、厳しい自然条件や巡視船・ヘリコプターの動揺、騒音等の悪条件下における救命治療が必要とされます。
 このため、全国各地域では多数の医師・看護師が訓練に参加し、ヘリコプタ−等に搭乗して訓練を行うなど、現場の状況を実際に体験して出動に備えています。



吊り上げ救助訓練吊り上げ救助訓練
 患者の吊り上げ救助には、患部を圧迫しないように、慎重な配慮と適切な対応が必要です。





ヘリコプター内での応急処置訓練ヘリコプター内での応急処置訓練
 ヘリコプター機内は狭く騒音や振動が伴うのでその状況を体験するため訓練が必要です。

(写真提供:海上保安庁)


出動事例

  • 平成28年6月28日 09:28発生
    【発生位置】
     金華山灯台から真方位86度168海里
    【船種等】
     かつお一本釣り漁船(総トン数108トン 乗員17名)
    【傷病者】
     男性 60歳 甲板員(日本国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     石巻赤十字病院 医師2名
     東海大学医学部付属病院 医師2名 看護師1名
    【出動勢力】
     海上保安庁巡視船くりこま 巡視船ざおう搭載機(MH920)
     仙台航空基地 ヘリコプター(MH965) 飛行機(MA727)
     海上自衛隊厚木航空基地 救難飛行艇(US-2) P-1



    【洋上救急活動状況】
     平成28年6月28日午前9時15分 該船所属漁協から、「所属漁船乗組員1名がろれつが回らない状況であるため救助願う」との118番通報があり、午前10時14分 該船船主から洋上救急要請を受けた。午後0時20分 海上自衛隊が災害派遣要請を受理、午後2時46分 US-2に東海大学医学部付属病院の医師等3名が同乗し厚木基地出発。現場海域は荒天が予想され、US-2が着水できないことも考慮し、巡視船とヘリコプターによる両面対応として、午後3時35分 仙台航空基地MH920に石巻赤十字病院の医師2名が同乗し同病院ヘリポート出発。午後4時35分 MH920が巡視船くりこま着船、石巻赤十字病院医師2名降機。午後4時42分 US-2が現場到着するも荒天のため、着水できず現場離脱。翌29日午前1時20分 巡視船くりこま該船と会合伴走開始。午前8時38分 仙台空港を出発したMH965が該船と会合、機動救難士により吊上げ救助し、傷病者を機内に収容。午前9時 MH965が巡視船くりこまに着船し、傷病者を巡視船くりこま船内に搬送、応急処置を実施。午前10時 MH965は患者および医師2名を同乗のうえ巡視船くりこまを離船。午前11時1分 石巻赤十字病院ヘリポート着、患者および医師2名を引き継いだ。  


    漁船後部甲板上での機動救難士による担架吊上げ準備作業 (写真)漁船後部甲板上での機動救難士による担架吊上げ準備作業
    病院ヘリポートから処置室へ搬送される患者 (写真)病院ヘリポートから処置室へ搬送される患者
    (写真提供:海上保安庁)
  • 平成28年6月26日 09:25発生
    【発生位置】
     潮岬灯台から163度、約64海里
    【船種等】
     貨物船(総トン数41,605トン 乗員21名)
    【傷病者】
     男性 43歳 機械員(中国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     名古屋掖済会病院 医師1名 看護師1名
    【出動勢力】
     海上保安庁 中部空港海上保安航空基地ヘリコプター MH964
     巡視船いせゆき 潜水士2名


    【洋上救急活動状況】
     平成28年6月26日午前10時10分 航行中の該船から第五管区海上保安本部へ「船内で負傷者が1名発生、至急救助を求める」旨の通報があり、医療指示を受けたところ、名古屋掖済会病院から洋上救急が必要との助言を受けると共に、日本の代理店から洋上救急の要請があった。午後2時20分 MH964に医師1名、看護師1名及び巡視船いせゆき潜水士2名が同乗し中部国際空港を出発、午後3時10分 該船に着船し医師1名、看護師1名及びいせゆき潜水士2名降機。患者を乗せた担架をヘリコプター着船位置まで移動できないため、患者の機内収容を吊り上げる方法として、午後3時15分 MH964該船を離船。午後3時33分 MH964に医師1名、看護師1名、いせゆき潜水士2名及び患者1名を吊上げ完了。午後4時4分 MH964は伊勢日赤病院ヘリポートに到着し患者1名を引き継いだ。  


    (写真提供:海上保安庁)
  • 平成28年6月12日 05:20発生
    【発生位置】
     沖縄本島から真方位290度約160海里
    【船種等】
     いか釣り漁船(総トン数138トン)
    【傷病者】
     男性 56歳 機関長(日本国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     浦添総合病院 医師1名
    【出動勢力】
     航空自衛隊那覇航空基地 救難ヘリコプター(UH-60J)U-125A


    【洋上救急活動状況】
     平成28年6月12日午前5時50分、航行中の該船から「機関長が作業中に左手の指を欠損したのでヘリコプターにより救助願う」旨の通報があった。第十一管区海上保安本部は浦添総合病院へ医師の派遣依頼を行うとともに、現場までの進出距離及び緊急性を勘案し、航空自衛隊に災害派遣を要請した。 午前9時45分 航空自衛隊那覇航空基地所属のUH60-Jが医師1名を同乗させ那覇空港を出発、午前10時55分 同船から傷病者の吊り上げ救助を完了、午前11時47分 那覇空港に到着し、午前11時52分 患者を待機していた救急隊へ引き継ぎ、沖縄県立南部医療センター・こども医療センターへ搬送された。



    航空自衛隊救難ヘリコプター(UH-60J)での吊上げ救助 (写真)航空自衛隊救難ヘリコプター(UH-60J)での吊上げ救助
    航空自衛隊救難ヘリコプター(UH-60J) (写真)航空自衛隊救難ヘリコプター(UH-60J)
    救難ヘリコプター機内での医師による応急処置 (写真)救難ヘリコプター機内での医師による応急処置
    (写真提供:航空自衛隊)
  • 平成28年6月9日 15:50発生
    【発生位置】
     釧路沖南東約370海里
    【船種等】
     中国漁船(総トン数1,408トン 乗員66名)
    【傷病者】
     男性 44歳 二等機関士(中国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     市立釧路総合病院 医師1名
    【出動勢力】
     釧路海上保安部巡視船えりも
     釧路航空基地ヘリコプター(MH755)


    【洋上救急活動状況】
     平成28年6月9日午後3時50分頃、航行中の該船から船舶代理店を通じ、第一管区海上保安本部に対し、「乗組員が小規模な爆発により負傷、日本の医療機関医師より早急な搬送が必要との医療助言を受けたため、救助を要請する」旨通報があり、午後4時17分 同代理店からも洋上救急の要請があった。
     午後5時15分 医師1名を巡視船えりもに同乗させ釧路港を出港し、午後11時45分、巡視船えりもが該船と会合するも荒天のため傷病者を収容できず、伴走警戒のうえ釧路向け航行を開始した。翌10日午前6時4分 傷病者を巡視船えりもに収容し、医師による診察を開始。午前7時9分 MH755に医師、患者を同乗させ巡視船えりもを離船。午前7時20分 同病院ヘリポートに着陸し、医師及び患者を病院へ引継いだ。



  • 平成28年6月2日 05:38発生
    【発生位置】
     那覇から350度約75海里付近
    【船種等】
     まぐろ延縄漁船(総トン数18トン 乗員4名)
    【傷病者】
     男性 19歳 甲板員(インドネシア国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     浦添総合病院 医師1名
    【出動勢力】
     海上保安庁那覇航空基地ヘリコプター(MH975)
     機動救難士2名
     

    【洋上救急活動状況】
     平成28年6月2日午前5時38分、航行中の該船から118番通報により「乗組員1名が胸の痛みを訴えて動けない」との救助要請があった。横浜保土ヶ谷中央病院の医師から、肺気胸の疑いがあるので直ちに医師による診療が必要である旨の助言を受けたことから、午前6時30分 洋上救急の要請があった。午前7時30分、那覇航空基地所属のMH975に医師1名及び機動救難士が同乗し那覇空港を出発、午前8時17分 機動救難士により同船から傷病者を吊り上げ収容し、午前8時45分 那覇空港に到着。午前8時52分 医師及び患者を待機していた那覇市消防局救急隊へ引き継ぎ、浦添総合病院へ搬送された。



  • 平成28年5月18日 10:47発生
    【発生位置】
     八丈島から真方位190度約140海里
    【船種等】
     かつお・まぐろ漁船(総トン数143トン 乗員20名)
    【傷病者】
     男性 63歳 甲板員(日本国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     医療法人鉄蕉会亀田総合病院 医師1名
    【出動勢力】
     海上自衛隊館山航空基地 救難ヘリコプター(UH60J)


    【洋上救急活動状況】
     平成28年5月18日午前10時47分 該船から海上保安庁に「甲板員が右手の痺れと吐き気を訴えている」旨の通報があり、横浜保土ヶ谷中央病院へ医療指示を仰いだところ「脳梗塞の疑い大、早急な医療機関への搬送必要」との指示を受け、洋上救急の要請を受けた。午後13時30分 海上自衛隊航空集団が災害派遣要請を受理し、午後2時11分 海上自衛隊館山航空基地 UH−60Jが亀田総合病院着、医師1名を同乗させ病院を出発した。午後4時12分 傷病者を機内に収容し、午後6時亀田総合病院ヘリポートに到着して患者1名、医師1名を引き継いだ。  


    漁船後部甲板上で吊上げ準備中の救助員 (写真)漁船後部甲板上で吊上げ準備中の救助員
    漁船後部甲板上から2名同時吊上げにより救助 (写真)漁船後部甲板上から2名同時吊上げにより救助
    (写真提供:海上自衛隊)
  • 平成28年5月4日 03:34発生
    【発生位置】
     南大東島南東 約120海里
    【船種等】
     LNGタンカー(総トン数118,910トン 乗員34名)
    【傷病者】
     男性 41歳 操機手(フィリピン国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     琉球大学医学部附属病院 医師1名
    【出動勢力】
     海上保安庁那覇航空基地ヘリコプター(MH974) 飛行機(MA720)
     機動救難士 2名


    【洋上救急活動状況】
     平成28年5月4日午前3時15分頃 該船から第十一管区海上保安本部に対し、「乗組員1名が胸の痛みを訴えており、医師から『心筋梗塞の疑いがあるため至急搬送が必要』との医療指示を受けたことから救助してほしい。」との通報があった。第十一管区海上保安本部では、那覇航空基地所属の航空機MA720及び医師1名を乗せMH974を発動した。
     午前5時55分 MA720は那覇空港を出発し、午前6時55分 北大東島空港に到着、医師はMH974に移乗し、午前7時30分 北大東島空港出発。午前8時2分 MH974該船に着船。午前8時8分 傷病者を機内に揚収し離船。午前8時30分 MH974は北大東島空港に到着し、医師、傷病者はMA720に移乗。午前8時45分 MA720北大東島空港出発、午前9時55分 那覇空港に到着。午前10時 医師、傷病者を那覇市消防局救急隊へ引継ぎ、沖縄県立南部医療センター、こども医療センターへ搬送された。



  • 平成28年4月13日 08:45発生
    【発生位置】
     金華山灯台から86度約168里
    【船種等】
     中国漁船(総トン数1,037トン 乗員21名)
    【傷病者】
     男性 26歳 甲板員(中国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     石巻赤十字病院 医師1名 看護師1名
    【出動勢力】
     航空自衛隊松島救難隊 救難ヘリコプター(UH60-J)飛行機(U125A)
     宮城海上保安部巡視船くりこま
     羽田航空基地 飛行機(MA725)


    【洋上救急活動状況】
     平成28年4月13日午前8時45分、該船船主より、「船内で鋼鉄製、直径約15センチメートル、長さ約2メートルの構造物が、乗組員に当たり負傷し、出血しているため、救助願う」旨の通報があった。
     海上保安庁は巡視船を発動し対応にあたったものの、頭部を強打し負傷、出血が止まらず、意識不明との情報があり、距離及び緊急性を考慮した結果、午後0時15分に航空自衛隊に災害派遣を要請した。午後1時49分、UH60Jにて航空自衛隊松島基地より医師1名、看護師1名が同乗し出発。
     午後2時47分、UH60-Jは当該船舶と会合、午後3時33分、傷病者を吊上げ収容、午後4時35分松島基地に到着した。
     午後4時45分、医師により傷病者の死亡を確認し、医師による死体懸案が実施された。
     午後9時14分、遺体を代理店手配の葬儀業者に引き継いだ。



  • 平成28年3月25日 01:50発生
    【発生位置】
     沖縄本島残波岬から北西約7海里
    【船種等】
     コンテナ船(総トン数65,792トン 乗員22名)
    【傷病者】
     男性 48歳 電気技師(アメリカ国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     沖縄県立南部医療センター・こども医療センター 医師1名
    【出動勢力】
     海上保安庁那覇航空基地ヘリコプター(MH975)
     機動救難士 2名


    【洋上救急活動状況】
     25日午前1時47分ころ、当該船舶から、「乗組員が心臓発作をおこしているので救助してほしい」旨の通報があり。沖縄県南部医療センター医師に該人の症状を問い合わせたところ、洋上救急の必要がある旨の助言があり、洋上救急にかかる船主等負担金について、代理店を通じ確認したところ、午前3時35分了承した。
     午前4時15分頃、那覇航空基地所属MH975に医師1名及び機動救難士を同乗させ那覇空港を出発、午前4時29分、MH975は当該船舶と会合し、午前5時24分、機内に患者を吊上げ揚収した。午前5時35分、MH975は那覇空港に到着し那覇消防局救急隊へ患者を引き継ぎ、豊見城中央病院に搬送された。



  • 平成28年2月18日 07:30発生
    【発生位置】
     硫黄島飛行場から真方位233度約500海里
    【船種等】
     鰹一本釣り漁船(総トン数119トン 乗員19名)
    【傷病者】
     男性 61歳  一等航海士(日本国籍)
    【出動医療機関、医師等】
     南部徳洲会病院 医師1名
    【出動勢力】
     海上自衛隊岩国基地 救難飛行艇(US-1) 飛行機(P3C)
     神戸海上保安部巡視船せっつ
     機動救難士 2名


    【洋上救急活動状況】
     18日午前3時55分、当該漁船の一等航海士が腹痛を起こしたため、横浜掖済会病院医師に医療指示を受けたところ、腹膜炎の恐れがあり早急な医療機関への搬送を要すとの回答を受けた。午前5時26分 第三管区海上保安本部から海上自衛隊航空集団司令部へ災害派遣要請を打診し、午前7時30分 受理された。
     午前8時 US-1岩国基地発、午前11時 那覇空港にて医師1名同乗し出発。午後1時35分 現場着、午後2時35分 傷病者及び付添人を機内に揚収、午後4時53分 那覇空港に到着、午後5時1分 患者を救急隊へ引継ぎ、南部徳洲会病院に搬送された。





    洋上救急発生海域図(平成28年8月11日現在 836件)

    洋上救急海域図